きらいになれないときは

日記とフィクション

電車が見たくて歩いた

 

コンビニから漏れる光

 

後ろから聞こえる足音

大きな光

イヤホンをしてるから聴こえなくて

ボンヤリ端っこに立ち止まって振り返る

 

 

 

ぐるぐるに巻いたマフラーは暖かいけれど

頰はもうピンと張っている

 

袖をだらしなく伸ばして

踵を引きずるようにして歩く

 

好きなところへ向かう

電車が見えるところ

階段を登って欄干のすきま

 

振り返って上を見ても電車

 

昼も夜も誰も立ち止まらない

 

 

途中に喫茶店と小料理屋があるけど

いつか友達と行ってみたいと思っている

 

 

暇だなあと店へ繰り出して、それから

やることないなあと、あの場所に行く

 

 

今はひとり

 

 

イヤホンから聴こえるのはあのときの歌